私たちの誇りとする方

 「ひとしずく」ーーひと昔編 今日、何気なく本棚のホコリをかぶっている本を引っぱり出して、パラパラとめくっているうちに次のような箇所が目につき ました。 それはキェルケゴールの 「死に至る病」(岩波文庫)136頁の次のところです。 「キリスト教は、この個体的な人間が(したがってすべての個体的な人間、彼が日常どんな人間であろうと問題ではない、 男・女・下女・大 臣・商人・床屋・学生等々)、神の前に現存していることを教える。彼がその生涯にたった一度でも帝王と話したことでもあるとすれば、おそ らくそれを誇りと...

真理の自由に旅たつ

「ひとしずく」ーーひと昔編 私たちは普通、人の造り上げた常識や理論の枠の中で行動します。人の造り上げた価値観の中での行動です。しかし、本当にその人が、世に送られた 自分の使命を果たすには、自分の魂をその目的のために造られ、使命を与えられた神様に聞き従うほかはないのだと思います。それ以外の道には、本当の満足も、完全な平安も、喜びも、また充実感もないのではないかと思うのです。 今朝、そのことを考えていた時、ハンマー投げの絵像が浮かびました。投手がハンマーをぐるぐる回している間は、どんどん勢いがついていきます。...

いつまでも続く喜び

「ひとしずく」ーーひと昔編 「人生は、はかない。だからこそ、今あるひと時 の喜びを大切にする。」  このようなことが、昨日の新聞に書かれていました。仏教を信奉している方の言葉で、被災者の励ましのために掲載されてい ました。突然、被 災者となり、人生の大きな変化に対応しなければならない人たちにとっての喜びということについては、私もよく考えさせられました。確かに 人生は、はかない...

主の保護の力

「ひとしずく」ーーひと昔編  昨日はバイブルクラスの後に、Nさん宅に招かれて、Nさんの今までの経験についてお話を聞かせて頂きました。「自分が今ここに生きているのは、偶然とかじゃないってことは、はっきりと わかりますよ。イエス様が私を今まで生かして下さってこられた、神様の意志であるということは確信しています」とNさんが、彼の人生における幾度もの危機にあって救われた出来事を分け合ってくださった...

ふるさとはどこ?

「ひとしずく」ーーひと昔編 「わたしは故郷を無くしたのよ。もう戻るところはないの。全部流されてしまったから。」被災地を走る電車の中で出会った高齢の婦人が言いました。ここ一年、自分の生まれ育った秋田にいて、私は故郷の良さというものを実感していたので、 この婦人の気持ちがわかるような気がしました。私は学生の時から、故郷を離れて日本中あちこち、世界のあちこちを歩き回りました。こうして、東京と秋田を言ったり来たりではあっても、生まれ故郷で暮らすということは35年ぶりのことです。 以前の私だったら、故郷と言っても、田舎の辺鄙な場所というイ...