選ばれた人々 

j
2023年3月15日

「ひとしずく」ーーひと昔編

こんな大きな災害に遭ったというのに、何と被災者の人たちは悲しみや恐れを耐え忍び、思いやり合い、助け合っていることでしょう? 彼らを映像で見ていると「ああ、どうしてこんなに良い人たちが苦しい目に遭わなければならないのだろう」と思ってしまいます。
しかし神には私たちの思いを遥かに超えた、深い計画があると信じています。そしてこう思うのです。この人たちは、きっと神様の栄誉ある任務のために選ばれた人たちなのだと。
アメリカのある新聞には「惨事の中でも秩序」とか「悲しみを耐え忍んで助け合い」の見出しと共に、東北の被災地の写真が一面に大きく載っていたそうです。そしてこの災害についての街中でのインタビューでは「こんな大災害に遭って大変な中でも、みんなが助け合って生きることができるのだということを彼らの姿から教えてもらいました。本当にすごいです」と言っている若者もいました。また中国では、被災地についてではないのですが、「日本人はどんな時にも秩序を保ち、この高潔なマナーはわれわれ中国人にはとても手の届かないものである」というようなことがインターネットに一枚の写真つきで流れているようです。
阪神淡路大震災の時にも、救援に訪れた外国人の人が驚いたのは、他の国の災害時と違って、日本の場合は被災地での盗難もなく秩序が保たれ、配給の時にもきちんと列を作って譲り合って並んでいるということだったようです。
今回の災害でもたくさんの国から救援に来て頂いていますが、日本の中でも特に人情味のある素朴な東北の人たちは、外国人の目にどのように映ることでしょう?主は、これらの災害を使って、もしかしたら世界中の人たちに愛の大切さを思い起こさようとしているのかも知れません。
 この大震災は、日本全体にも思いやりと憐れみと助け合いの気持ちを起こさせ、今、日本はかつてないほどに国民の心が一つとなり、愛であふれているのではないでしょうか?そしてそれは世界にも広まっており、ギクシャクしていた国交関係もこの災害を通して、改善されているように見えます。また争い合っていた政治家は同じ方向を見始め、停電やガソリンや食べ物の品不足によって、日頃当たり前と思っていたことに感謝することを学び、原発の事故によって安全がどれほどすばらしいことかに気づき、地震の恐怖により、死と人生について考えさせられ、そして命の尊さを知り、家族や友人たちとの大切さにも気づき、自然の威力から、人間の力と知恵を遥かに超えた神の存在を思い知らされ・・・。神は私たちにこれらの大切なことを教えて下さったのです。
 かつて私たちの魂を救うために愛するひとり子をこの世に使わされた神は、この時代に、愛を失いつつある世界を救うために、神の目に適った尊い被災者の方々を選んで召したのだと思います。ひとり子イエス様を、この世に送られた時と同じ心の深い痛みを持って・・・。
この悲しみの被災地が、世界を変える愛の発信源となりますように。
 
あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだのである。そして、あなたがたを立てた。それは、あなたがたが行って実をむすび、その実がいつまでも残るためであり、また、あなたがたがわたしの名によって父に求めるものはなんでも、父が与えて下さるためである。(ヨハネ十五章十六節)
 
天が地を高く超えているようにわたしの道はあなたたちの道をわたしの思いはあなたたちの思いを、高く超えている。(イザヤ五十五章九節)

他の投稿もチェック

悩みの時の砦

ひとしずく1520-悩みの時の砦  「主は人の悪が地にはびこり、すべてその心に思いはかることが、いつも悪い事ばかりであるのを見られた。主は地の上に人 を造ったのを悔いて、心を痛め、「わたしが創造した人を地のおもてからぬぐい去ろう。人も獣も、這うものも、空の鳥までも。わたしは、こ れらを造ったことを悔いる」と言われた。しかし、ノアは主の前に恵みを得た。  ノアの系図は次のとおりである。ノアはその時代の人々の中で正しく、かつ全き人であった。ノアは神とともに歩んだ。ノア はセム、ハム、ヤペテの三人の子を生んだ。...

ひとしずく1521-「有る」という方がいれば十分

ひとしずく1521-「有る」という方がいれば十分 この世では、人生の成功と幸福のためには、何としても肩書きや学歴が必要であると信じてい る人は少なくないようです。そして人々は、その肩書きや学歴を得るために、並々ならぬ努力と苦労とそれに伴う悩みを抱えねばならないので す。  この世で生きていくの は大変なことだな、と思いながら、私はモーセのことを思い浮かべていました。モーセはエジプトの王になるべき人でしたが、その栄光の冠、 肩書きが神によって削ぎ落とされることによって、神様に使われた人ではなかったかと思います。...

ひとしずく1508―別世界へ飛び込む

ひとしずく1508―別世界へ飛び込む (このお話は2014年に書かれたものであることをお伝えします。) 私たちは、自宅から車で一時間ほど行った町に、ひと月に一度かニ度買い物に出かけるのですが、私たちの場所から十キロメートルも車を走らせると、そこはもう雪が全く見当たらない別世界となります。昨日も、母を病院の定期検診と買い物に連れて行ったのですが、いかに自分たちの所が他に比べると雪が多い地域かということがわかります。...