「ひとしずく」ーーひと昔編
感謝されることは人間に必要なものの一つです。できればあったらいいというものではなく、幸福と成功のために、誰もが必要とするものです。
どんな状況でもそうですが、それが一番はっきりするのは職場なのではないでしょうか。同僚や上司に心から感謝されていると感じると、より優れた仕事をして貢献し、「チーム・プレイヤー」として頑張るものです。
チームメンバー間で互いへの感謝の気持ちが行き交っていると、勝利チームとなる可能性がかなり高まります。感謝というのは、人々の最善を引き出す力を持っているからです。もっとやろう、もっと頑張ろう、もっと貢献しようという気持ちにさせ、もっと出来るに違いないと考えるようになります。そして、自分の役割に満足感を覚えるのです。チームの誰もが互いに感謝し、敬意を払い、信頼を示すならば、全体としての生産性やチームの幸せ度は倍増します。
同僚に感謝する時間をとることは、確実にあなたにとって有利に働きます。感謝とは愛の形であり、愛は、それを与えた人のところに戻ってくるので、あなたはより幸せになるのです。感謝を受けた人も、より幸せになります。それによって人生が明るくなるからです。誰もが他の人に感謝を示すなら、職場はより幸せな場所となり、誰もがより良く働き、より多くのことを達成できるようになるでしょう。
互いについてプラス思考でいるのは良い出発点ですが、そのプラスの思いを口にせず、表現しないなら誰にも何の役にも立ちません。相手が自分の考えていることを読みとってくれると期待することはできません。私たちは、その思いを言葉や行動に移さなければならないのです。
お互いに感謝できることはたくさんあるものですが、もっと近くなり、もっと深いレベルで話をするようになるには努力を要します。明らかに自分のためになっていることについて感謝するだけでなく、もっと深いレベルで感謝するようにしましょう。たとえば、相手に興味を示し、その人のユニークな特質に気づいてあげることは、その人にとってとても意味あることです。そうやって、感謝をより深いレベルのものとするのです。
過去に何かの理由で、心からの感謝をいつも示すのが難しかったとしても、今日、それを口にし始めることによって、他の人の最善を引き出すことができるでしょう。
最後に、兄弟たちよ。すべて真実なこと、すべて尊ぶべきこと、すべて正しいこと、すべて純真なこと、すべて愛すべきこと、すべてほまれあること、また徳といわれるもの、称賛に値するものがあれば、それらのものを心にとめなさい。
ピリピ四章八節