イエス・キリストの生涯-16
聖書の基本4A
ロバート・D・ルギンビル博士著
d) キリスト誕生の時期: 聖書は、キリストがこの世に来られたのは、この世が始まる前から神が定めておられた、まさにその時であったと明言しています。 実際、神は、神の計画の要であり、神の視点から正しく理解されるならば、歴史の中心人物であるイエス・キリストを中心に、歴史の真の時刻表を完全に構築されたのです[1]。
キリスト[の来臨]は、天地が造られる前から、あらかじめ知られていたのであるが、この終りの時に至って、あなたがたのために現れたのである。 (第一ペテロ 1章20節)
(1)神は、むかしは、預言者たちにより、いろいろな時に、いろいろな方法で、先祖たちに語られたが、(2)この終りの時には、御子によって、わたしたちに語られたのである。神は御子を万物の相続者と定め、また、御子によって、もろもろの世界を造られた。(ヘブル1章1-2節)
3. イエスは「時の満ちた時」に来られました: (ガラテヤ4章4節)
4. イエス様が来られたのは、「時の満ちる」時でした: (エペソ1章10節)
5. イエスは、まさに「時代の接合期」に来られたのです:(ヘブル9章26節)
e)キリストの誕生にまつわる出来事:メシアの到来は、当時の宗教界が期待していたような盛大なお祭り騒ぎとはなりませんでした。イエスの到来は、ユダヤ教の指導者たちに告げられず、夜、羊飼いたちに、暗闇から輝く光として告げられ(イザヤ9章1-7節; ルカ1章78-79節)、良い知らせは遜る者に告げられました(イザヤ61章1節; ルカ1章52節)。 同国人に知らされるのではなく、異邦人、つまり、単なる人の伝統ではなく神の言葉に従う信者たち(マタイ15章9節; マルコ7章7節)、この世のものを礼拝するのではなく(マタイ23章1-36節)、救い主を礼拝するためにこの世のものを用いる信者たちに、主の来臨が知らされたのです。そして、イエスは栄光に輝いて来られたのではなく、肉体の誕生を通して、まだ栄光を受けていない真の人間として来られ(ヘブル2章14-17節; 4章14-16節)、私たちのために死ぬためにこの世に来られたのです(ヘブル10章5-10節)。
[1] 「サタンの反乱 第5部:裁き、回復、そして置き換え」II.1「人類の歴史における神の計画:人類の歴史における唯一の中心人物」参照。
<-17に続く>