生きるにも死ぬにも…

生きるにも死ぬにも、この身によってキリストがあがめられること

私たちは、簡単に目に見える事象に左右されてしまいがちです。

これは気を付けていなければならないことです。将来、反キリストとその手下どもはもろもろの奇跡的なことをして人を惑わすことになるのですから。(マルコ13章22節)

一瞬で奇跡的に人がいやされることも、大手術をして病院の治療で癒されることも、その背後にあって働きかけておられる神の御業が大切で、それらの尊い経験を通して人の心が新しく造り替えられたかどうかが大切なのだと思います。

 奇跡的に癒されても、かえって高ぶりが助長され霊の内に新しく造り替えられていない場合があるし、医療の助けを借りて癒されて、霊の内に新たにされ砕かれる場合があります。その実によって私たちは判断できます。霊のうちに、「新しく造られることこそ、重要」なのです(ガラテヤ6章15節)。

 私たちは、主に傲慢になって、つぶやき、要求ばかりに心が向いてしまうことがあります。そして主はその求めに応えてくださる時がありますが、しかし奇跡がなされたとしても、それは成熟のしるしではない場合があるのです。

 また彼らのうちにいた多くの寄り集まりびとは欲心を起し、イスラエルの人々もまた再び泣いて言った、「ああ、肉が食べたい…」…さて、主のもとから風が起り、海の向こうから、うずらを運んできて、これを宿営の近くに落した…その肉がなお、彼らの歯の間にあって食べつくさないうちに、主は民にむかって怒りを発し、主は非常に激しい疫病をもって民を撃たれた。 (民数記 11章4,31,33節)

 主は彼らにその求めるものを与えられたが、彼らのうちに病気を送って、やせ衰えさせられた。 (詩篇 106:15)

 だれでもキリストにあるならば、その人は新しく造られた者である。古いものは過ぎ去った、見よ、すべてが新しくなったのである。神はわたしたちの罪のために、罪を知らないかたを罪とされた。それは、わたしたちが、彼にあって神の義となるためなのである。(第二コリント5章17,21節)

 使徒パウロは、三度も自分から肉体のとげ<おそらく目の病を使ってのサタンの攻撃>を取り去って下さいと願いましたが、それはかないませんでした。かえってその状態が神の御心にかなっていたのです。

 そこで、高慢にならないように、わたしの肉体に一つのとげが与えられた。それは、高慢にならないように、わたしを打つサタンの使なのである。 このことについて、わたしは彼を離れ去らせて下さるようにと、三度も主に祈った。 ところが、主が言われた、「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる」。それだから、キリストの力がわたしに宿るように、むしろ、喜んで自分の弱さを誇ろう。 だから、わたしはキリストのためならば、弱さと、侮辱と、危機と、迫害と、行き詰まりとに甘んじよう。なぜなら、わたしが弱い時にこそ、わたしは強いからである。 (第二コリント12章7-10節)

 そこで、わたしが切実な思いで待ち望むことは、わたしが、どんなことがあっても恥じることなく、かえって、いつものように今も、大胆に語ることによって、生きるにも死ぬにも、わたしの身によってキリストがあがめられることである。 わたしにとっては、生きることはキリストであり、死ぬことは益である。 (ピリピ書 1章20-21節)

 上に挙げたイスラエルの民のように肉の欲が満たされることを求めて滅びる者となるのではなく、パウロのように、自分の身によって主イエス・キリストがあがめられることを求めて、主に喜ばれる者となれますように。

 <神には、何でもできないことはありません。主が、素晴らしい奇跡的なことをたくさんしてきてくださったことを見てきましたが、主は、何よりも私たちの心に起こる奇跡を求めておられるのです。それは主が私たちに、物質的なものよりも、何よりも「神の国と義を求める」ように言っておられることと同じです。–マタイ6章33節、ヨハネ6章27節参照>

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