イエス・キリストの名前-a
聖書の基本4A-17
ロバート・D・ルギンビル博士著
4. イエス・キリストの名前は、その完全な人格と完全な御業を反映しています:
a. 三つの主要な名前: 「主イエス・キリスト」:
1) 主: この第一の名前は、ギリシャ語のキリオス(κύριος)で、しばしば「テトラグラマトン」と呼ばれるもの、すなわち、出エジプト記3章13-15節で説明されているように、発音記号無しの四子音ヘブル語名「主」(YHVH: יהוה)を翻訳したものです[1]。したがって、この称号は明らかにイエスの神であることを表しています(マタイ22章41-46節; ヨハネ20章28節; 詩篇110篇1節参照)。
2) イエス: この第一の名前は、「主は救われる」を意味するヘブル語の名前「ヨシュア」(יהושע)の音訳で、ヨセフとマリアが「主はご自分の民をその罪から救われるから」(マタイ1章21節; ルカ1章31節)と指示された名前です。 ですから、この名前は、私たちの主が全世界の罪のために死んで十字架上で成し遂げられた御業を明らかに表しています。 神だけが私たちの罪を赦すことができ、完全な人間だけが罪のために死ぬことができたからです(マタイ9章2-6節; マルコ2章9-10節; ルカ5章20-24節; 7章48-49節参照)。
3) キリスト: この第一の名前はギリシャ語のクリストス(Χριστός)で、ヘブル語の「メシア」または「油注がれた者」(メシヤハ:משיח)を訳したものです。 このように、預言を成就し、救いを成し遂げる唯一無二の存在として、父なる神から特別な使命を授けられた私たちの主を指しています。したがって、この称号は、神と人間の両方の性質を持つ唯一無二の存在、神の御子であるイエスを象徴するものであり、この世を救うために世に遣わされた存在であることを意味します。(ヨハネ3章16節; 第一ヨハネ4章9-10節; マタイ3章16-17節; 使徒行伝4章27節; ヘブル1章8-9節参照)。
<-18に続く>
[1] この名称に関するより詳しい説明は、このシリーズの第1部「神学:神の研究」の脚注#1をご覧ください<第一部は翻訳中>。