十月二七日 心からあふれ出る言葉 (ひとしずく 六二三) イエス様は口の言葉についてこう言われました。
「口にはいるものは人を汚すことはない。かえって、口から出るものが人を汚すのである」。 (マタイ十五章十一節) 「人を汚して」しまうこと、それは誰しもよくしてしまうことだと思います。実は私も先日、秋田の実家に帰っていた時、近くの公園に向かう車の中で、言うべきでないことを家族に言ってしまい、気まずい状況にしてしまったことがありました。私は何かに夢中になっていたり、忙しい時には、よ く、このような間違いを犯してしまいます。本当に罪人だと思います。その後、家族は皆、何も話しませんでした。「やはり言 い過ぎたかな・・・」私は彼らに非常に済まない気持ちになりましたが、運転に集中している最中、あまり話すように導かれている気がしませんでした。 こんな時、いったいどうしたら良いのでしょう? 気まずさを解消するのはなかなか難しいものです。もちろん謝るのも大切なことです。 しかし、特に家族や友人など親しい間柄では、謝って赦してもらうことが、いつも気まずさから逃れるその場しのぎになってしまい、根本的な問題に気づかない こともあると思うのです。 その問題とは、心に、相手を傷つけるような主からでない思いが存在しているということです。いくら謝って赦してもらっても、相手に対する否定的、批判的な思いが常に心にあるなら、それは再び、何かの時に、ふいに口から飛び出し、また態度に表れてしまうでしょう。 だから同じ間違いを何度も繰り返さないためには、その問題を何とかしなければならないのです。その問題の解決策とは、やはり、自分の心を正しい状態に戻すことであり、そのためには主に赦しを求め、介入して下さるよう求めることだと思い ます。 先の話に戻りますが、私は気まずい雰囲気の中、車を運転しながら必死に祈りました。「主よ、私の軽率な言葉を赦してください。私が間違っていました。もっと理解を持つべきでした。私が気づいたことを相手に伝える必要はあったものの、もう少し優しく語ることができました。家族は皆、『愛や導き』よりも『さばき』を感じたことでしょう。主よ、どうか皆が、落胆したり、愛されていないという思いで、一日を過ごすことがないよう助けてください。彼らの心の傷を癒し、慰めてください。そして愛でいっぱいに満たされますように」 そしてその祈りの後、主の愛の霊が働いてくださったのでしょう。気まずい雰囲気 は消え去り、私たちはとても楽しく和やかな一時を楽しむことができました。憐み深い主は、こん な私を赦し、私の愚かな過ちによってもたらされた状況から救い出してくださったのです。 そうです。本当に救われた思いでした。日々、赦してくださり、憐れみをかけ、恵みによって救い出してくださる主の愛に心から感謝しました。そして、愛する人たちとの楽しいひと時を、簡単に破壊しうる言葉の怖さ、いえ、主からでない思いの怖さについて、改めて考えさせられたのでし た。どうか私たちの心が、いつも主の思いで満たされていますように。
油断することなく、あなたの心を守れ、命の泉は、これから流れ出るからである。(箴言四章二、三節)というのは、悪い思い、すなわち、殺人、姦淫、不品行、盗み、偽証、誹りは、心の中から出てくる… (マタイ十五章十九節) 「善人は良い心の倉から良い物を取り出し、悪人は悪い倉から悪い物を取り出す。心からあふれ出ることを、口が語るものである。 (ルカ六章四五節) この世の中は、ののしりや悪意が満ちています。人の魂を悪魔は常に攻撃して、落胆させようと狙っています。どうか私達が、その悪魔の道具となり、口となって、周りの人の魂を汚し、落胆させたり、また彼らも同じようなことをし始めるようなことをさせることがありませんように。悪魔が周りの人たちについての否定的な思いで攻撃する時には、反撃して、「良いところ探し」をしたり、主よ、何よりも否定的な思いから救出して下さるようにあなたに助けを呼び求めるのを助けてください。悪魔と一緒になって、助けを必要な人をののしることのないように! そうした悪魔の囁きや、あるいは怒鳴る声に対して、主よ、あなたはそれら攻撃されている魂 のために防波堤となっておられます。どうか、わたしもあなたのような者としてください。「われらの兄弟らを訴える者、夜昼われらの神のみまえで彼らを訴える者」(黙示録十二章十節)である悪魔に立ち向かい、傷つける者ではなく、癒す者、守る者となれますよ うに! そのために、心の倉を良きもの、愛でいつも満たしていることができますように!悪魔の闇の子のようになって、悪のプロパガンダを広めるのではなく、光の子として、真実と愛の御国を広める者となれますように!
神よ、あなたはわたしの愚かなことを知っておられます。わたしのもろもろのとがはあなたに隠れることはありません。
万軍の神、主よ、あなたを待ち望む者がわたしの事によって、はずかしめられることのないようにしてください。イスラエルの神よ、あなたを求める者がわたしの事によって、恥を負わせられることのないようにしてください。 (詩篇六九篇五~六節)