神の本質<5>

神の本質<5>

神についての研究

(ichthys.comでオンラインでも入手可能)

ロバート・D・ルギンビル博士著

  • 完全性:神はその御性質において完全であり、あらゆる点において潔白であり、罪がありません。

それだから、あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい。(マタイ5章48節)

神の完全性、つまりあらゆる面で、またあらゆる面で、考え得る限り最も真の基準にかなった完全性をしっかりと理解すれば、私たちは神の動機を明確に理解することができます。神の完全な御性質は、人間の心が理解しうる最高、最善、そして最も純粋なものであり、それ以下になることはありません。

主はすべてのものに恵みがあり、

そのあわれみはすべてのみわざの上にあります。(詩篇145篇9節)

神の性質は善(ヘブル語tobh:טוב)であり、それは悪の対極に位置するものです。では、善なる神は罪深い人間に対してどのように応えるのでしょうか?神の善なる性質において、神は常に私たちの最善を願っておられます。ですから、神が私たちに悪から解放され善に専心することを望まれるのは、誠実な願いなのです。私たちは罪深い存在であり、本来は神の祝福を受けるに値しない存在ですが、神の善性により、神はご自身の性格を損なうことなく、すなわち、神の御子イエス・キリストを賜物として与えることにより、罪から私たちを贖う恵み深い方法を見出されました。

むしろ、あなたがたを召して下さった聖なるかたにならって、あなたがた自身も、あらゆる行いにおいて聖なる者となりなさい。聖書に、「わたしが聖なる者であるから、あなたがたも聖なる者になるべきである」と書いてあるからである。(第一ペテロ1章15-16節)

神の性質は聖なるものです(ヘブル語qadhosh:קדוש)。それは悪とは完全に分離しています。では、聖なる神は罪深い人間に対してどのように対応されるのでしょうか。神の聖なる性質において、神はどのような理由があろうとも、完璧な基準を妥協されることはありません。それゆえ、悪を断罪し善を報いるという神の決意は揺るぎないものです。しかし、私たちが罪深い存在であり、本来であれば神の裁きを受けるべき存在であるにもかかわらず、神の聖なる御性質を損なうことなく、罪深い私たちを正当化する慈悲深い方法を見出されました。すなわち、私たちの代わりに御子イエス・キリストを裁くという方法です。

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